予防歯科の重要性
痛みや不快感が現れてから歯科医院に行くと、既に病気が進行しており、治療が複雑化することがあります。むし歯や歯周病は初期段階では症状がほとんど現れないため、早期発見と予防が極めて重要です。定期的な検診を受け、問題を早期発見することができれば、小さな治療で済み、天然歯を守ることが可能です。歯の健康は口内だけでなく、全身の健康にも大きく影響します。歯周病やむし歯が進行すると、全身の炎症反応が引き起こされ、心臓病や糖尿病などの慢性疾患のリスクが高まります。そのため、歯科医院での定期的なメインテナンスだけでなく、ご自宅でのセルフケアも重要です。適切な歯磨き方法や口腔内を清潔に保つ習慣を身につけることで、歯の健康を維持し、全身の健康に貢献することができます。
予防歯科のメリット
むし歯や歯周病にかかりにくくなる
むし歯や歯周病の予防治療を積極的に行うことは、口内環境の改善につながります。定期的な歯科検診やクリーニングでは、歯垢や歯石を除去し、歯の表面にフッ素を塗布することで、むし歯や歯周病のリスクを軽減できます。
心身の健康に良い影響を及ぼす
予防歯科は心身の健康にも良い影響を与えます。定期的な検診やクリーニングにより炎症や痛みが軽減されるため、快適な食事や会話が可能となります。口腔の健康は全身の健康とも密接に関連しており、歯周病が進行すると心血管疾患や他の全身疾患のリスクが増加します。予防歯科はこれらのリスクを減少させ、心身の健康を総合的にサポートします。
医療費の削減
定期的な検診とクリーニングによる歯や歯ぐきの健康維持は、医療費の削減にもつながります。早期発見と処置により進行を防ぐことで、高額な治療費を削減することができます。
予防歯科で行うこと
歯磨き指導
歯磨き指導は、一人ひとりの歯並びや噛み合わせに合わせて、適切な方法を提案します。歯ブラシの選び方や持ち方、角度、動かし方など、細かいポイントを丁寧に指導します。日々の歯磨きは、歯垢を早期に除去し、歯石の形成を防ぎ、むし歯や歯周病のリスクを軽減する重要なケアです。定期的な歯磨き指導を受けることで、歯の健康維持に努めましょう。
歯のクリーニング(PMTC)
PMTCとは、専用の器具を使用して行う歯のクリーニングです。歯垢や歯石、バイオフィルム、着色汚れなどを除去することで、むし歯や歯周病を予防します。歯みがきでは取り去ることができない歯と歯ぐきの溝に潜む歯垢や歯石も除去することができます。
フッ素塗布
歯の表面にフッ素を塗ることで、むし歯菌の活動を抑え、歯を酸から保護する効果があります。また、「再石灰化」を促すことで、初期のむし歯の改善も期待できます。
むし歯、歯周病やお口の中の組織のチェック
歯科医院での検診では、むし歯や歯周病のチェックをします。噛み合わせや詰め物の状態も検査し、お口の健康状態を診断しますので、安心して受診してください。
ご自宅でできるセルフケア
フッ素配合の歯磨き粉
フッ素配合の歯磨き粉は、むし歯の予防に効果的です。フッ素は歯のエナメル質を強化し、酸による溶解を防ぐことで、歯の健康を守ります。日々の歯磨きで使用することで、むし歯の発生や進行を抑制することができます。
歯間ブラシ・フロス
歯間ブラシやデンタルフロスを使って歯と歯の間の汚れを取り除くことも重要です。これらの器具を歯ブラシと組み合わせて使うことで、歯の表面だけでなく、歯と歯の間の汚れもしっかりと除去することができます。
マウスウォッシュ・ジェル
マウスウォッシュやフッ素ジェルを使って口の中を殺菌したり、歯質を強化したりすることも有効です。これらのアイテムを組み合わせて使うことで、口の中のバクテリアや歯周病の原因を減らし、口腔健康を維持することができます。
定期健診で
むし歯・歯周病の予防を
お口の健康を保つために、定期的なメインテナンスが大切です。当院では、3ヶ月ごとの定期健診を推奨しております。お口の状態を継続的に確認することで、異常や問題を早期に発見できます。また、歯のクリーニングや歯石の除去も行います。3ヶ月ごとの頻度を推奨しているのは、口内の状態が日々変化しやすいからです。歯垢や歯石は徐々に溜まり、口内の状態も変化していきます。3ヶ月ごとの健診であれば、早期のむし歯や歯周病を見逃すことはほとんどありません。