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早期発見が大切!虫歯の進行と症状

むし歯(齲蝕)は、歯の表面が酸によって溶かされて穴が開く病気です。適切なケアを怠るとむし歯は進行し、痛みや不快感を引き起こし、最終的には歯の喪失に至ることもあります。むし歯の進行段階とその症状について理解することは、早期発見と治療に役立ちます。この記事では、むし歯の進行段階とそれぞれの症状について詳しく説明します。

1. 初期むし歯(脱灰)

症状: 初期のむし歯はほとんど症状がありません。歯の表面に白い斑点が現れることがありますが、痛みや不快感はほぼ感じられません。

説明: むし歯の初期段階では、歯のエナメル質が酸によって部分的に溶け始めます。これを脱灰と呼びます。初期の脱灰は適切なフッ素治療や日常の口腔ケアによって再石灰化され、修復されることがあります。

2. エナメル質のむし歯

症状: この段階でも痛みはほとんど感じませんが、甘いものや冷たいものに対して敏感になることがあります。むし歯の穴が視覚的に確認できることがあります。

説明: むし歯が進行すると、エナメル質に小さな穴が開きます。エナメル質は歯の最も外側にある硬い層であり、酸に対してある程度の抵抗力がありますが、長期間にわたる酸の攻撃により破壊されます。

3. 象牙質のむし歯

症状: 歯の痛みが始まり、特に食べ物が歯に詰まった時や甘いもの、冷たいもの、熱いものを摂取した時に強く感じることがあります。

説明: エナメル質の下には象牙質という層があります。象牙質はエナメル質よりも柔らかく、むし歯の進行が速くなります。象牙質に到達したむし歯は、痛みやしみる症状を引き起こします。

4. 歯髄のむし歯

症状: 激しい痛みが断続的または持続的に発生し、夜間に特に強くなることがあります。歯の周囲が腫れることもあります。

説明: 歯の中心部には歯髄と呼ばれる神経や血管が通っています。むし歯が歯髄に達すると、細菌感染によって炎症が起こり、強い痛みを引き起こします。この状態を歯髄炎と呼びます。

5. 歯根尖周囲の炎症(根尖性歯周炎)

症状: 持続的な激痛、歯の周囲の腫れ、膿が出ることがあります。歯を押すと強い痛みを感じ、噛むことが困難になります。

説明: むし歯がさらに進行し、歯髄の感染が歯の根元に達すると、根尖性歯周炎が発生します。歯の周囲の骨や組織に炎症が広がり、膿が溜まることがあります。この状態になると、抜歯が必要になることもあります。

6. 歯の喪失

症状: 歯がぐらぐらする、または抜け落ちることがあります。歯茎や顎に強い痛みを感じることがあります。

説明: 根尖性歯周炎が進行し治療が行われない場合、歯を支える骨や歯茎が破壊され、歯が抜け落ちることがあります。この段階では、歯を保存することは難しく、抜歯が必要になることが多いです。

むし歯の予防と早期治療の重要性

むし歯は早期に発見し治療することで、進行を防ぐことができます。定期的な歯科検診を受け、正しいブラッシング方法やデンタルフロスの使用、バランスの取れた食生活を心がけることが予防に役立ちます。特に、初期段階でのむし歯は再石灰化によって修復される可能性があるため、早期の診断と治療が重要です。

「みなみうらわ駅前歯科・矯正歯科」では、痛みの少ない治療、なるべくご自身の歯を残す治療を大切にしています。今は痛みが無い方も、ぜひ一度検診にいらしてください。